Q&A

Q9:パワーシリーズは馬鈴薯でも使えるの?

馬鈴薯の土壌は、一般的にそうか病のでにくい環境にするために石灰質資材の施用を抑え、土壌のpH(ペーハー)を4.0~5.0と極端に低くして栽培されています。
そのため肥料が効きにくく、土壌の養分バランスが著しく悪くなって必要な養分が十分吸収されず、生育不良(収量の減少)やデンプン含量の低下(味の低下)、煮えにくく割ると中が黒くなる症状(品質の低下)が大きな間題となっています。

パワーシリーズを施用することにより土壌の養分バランスが整い、石灰・苦土が同時に補給され、収量や品質が良くなることはまちがいありません。また、パワーシリーズは、りん酸と腐植酸(堆肥の成分)も同時に補給できるため馬鈴薯の初期から後期にわたるまで養分をバランスよく吸収させ、玉の肥大促進にもつながります。

但し、連作により悪化した土壌の環境(pH等)を急激に変化させるとそうか病の多発につながりますので、一般的な連作圃場では、パワーシリーズを10アール当り60kg(3袋)~80kg(4袋)程度の量を施用するようにして下さい。
[パワーシリーズ20kg(1袋)施用することで、pHを概ね0.05~0.06上昇させます。]

こんな馬鈴薯をつくっていませんか?

★馬鈴薯の新葉の生育が阻害され、奇形化し、全体的に生育不良



★できた馬鈴薯を切って中をみると黒ずんだシミが入っている。


障害程度と亜硝酸・酢酸一過性カリ染色程度になると染色程度が高くなった。石灰の吸収不足による塊茎の生理障害、打傷などによる障害部分にはポリフェノールが蓄積する。このポリフェノールの含量が高いと染色程度も高まる。
(出典:長崎県総農林試研報1994、第21号永尾嘉孝より)